【アメリカで助教授になるには】願書、Future research statementの重要性

このシリーズではアメリカの大学で助教になるための、面接の準備について書いています。

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Disclaimer

今記事に書かれていることがアメリカの全ての大学で行われる手続きではありません。一つの例として使ってください。

Future Research Statementはと——ても重要。

筆者は今とあるポジションのサーチコミッティーをしていますが、合計で70通越えの願書を読まなければなりません。

しかしこの70越えの願書の中で有力なものは5通ほどしかありませんでした。

それらの理由が、

  • 求めている分野の研究者じゃないー80%
  • 求めている分野の研究者だが、求めてるレベルにないー20%

といった感じでした。では

  • 求めている分野で、求めているレベル

の仲間入りするにはどうすればいいのか。もう少し言及していきたいと思います。

願書で大切な事

一つの願書が20ページ以上はあるので、審査する方としてこの大量の願書でしっかり目をつけるのはやはり

  • Ph.D.の分野 - Job descriptionと沿っているか
    • ここでばっさばっさ落とされます。例えば、Biologistを募集しているのにEconomistが応募してきたりする。
  • 論文 - 特に1st Authorはあるか、あと内容
  • 研究費 - 特にFederal grantの有無、学生ならば学生なりの研究費(Travel Grantなど)を取る努力をしたか

これは前回の記事でも書きましたね。

あなたのやってきた研究が募集要項に書いてあるような研究にがっちりはまっていないと、やはり選ばれることはないと思います。

これはあなたのせいではないので落ちてもがっかりしないでくださいね。落ちるたびにがっかりしていると心が持ちませんから。

あなたのやってきた研究と募集要項ががっちり!!!はまっていると、これはもう

とりにいきましょう。

あなたが仕事を探している時に、がっちりはまる募集要項がでてくる奇跡に感謝です。なぜなら教授という生き物は死ぬまで仕事を辞めません。80歳になっても現役の方もいます。研究ドストライクの募集要項が出てくる事はまれなのです。

上の三つの事項については前回の記事で言及したのですが。今回またサーチコミッティーをしていて、これも大切だった!と忘れていたことがあったのでそれについて言及していきます。

Future Research Statement

たいがいの願書はCVの他にResearch Statementなるものを提出させてきます。その中でFuture researchについて書いていくと思うのですが。これがなかなか重要ですし、コミッティーの会議中にもよく議論に出てきます。

例えば募集要項に

The candidate will conduct research on A, B, and C.

と書いてあるとします。

筆者の独断と偏見で見る良いまたは良くないFuture Research は以下です。

良くない例

  • Future researchのパラグラフがResearch experiencesのパラグラフより極端に少ない。
    • 考えるの諦めたの?と思ってしまう。
  • Future researchのパラグラフが募集要項のコピペ。自分の意見で膨らましていない。
    • 例えばI will conduct A, B, and C. とだけ書いてある。
      • 考える気ないの?と思ってしまう。

良い例

  • 募集要項で求められた研究内容をしっかりふんだんに入れ込みつつ、自分なりの研究プランを入れ込んできて、かつそれに見合った研究資金の提供先も書き込み、こちらのコラボ意欲を掻き立てられる

この良い例のFuture research statementを書けるようになるには、今どんな研究者がいて、どんな研究が実際に行われていて、どんな研究がさらに必要か、ということをしっかり勉強して理解する必要があるかと思います。これをしっかり書ければあなたの願書の勝率が上がること間違いなしかと思われます。

今、その大学の学部で行われている研究をどのように勉強するかはもうおわかりかと思いますが下記にまとめておきます。

  • 応募するポジションに最近までいた教授の研究論文を読み込む。
    • ただし、論文は研究をしてしばらくしてから出てくる可能性があるので要注意。
  • 応募するポジションに最近までいた教授の学会の発表を探してみまくる。
  • 学会発表で常にコラボしている他の教授の研究も読み込む。

などでしょうか。

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