RMD(法定最低引き出し額)がある投資口座・ない投資口座まとめ

老後の資産形成を進める中で、一度は耳にする「RMD」という言葉。 「そろそろ引き出さなきゃいけない年齢だけど、自分の持っている口座は対象なの?」と疑問に思っていませんか?

実は、法改正(SECURE 2.0法)によってRMDの開始年齢が引き上げられただけでなく、「RMDがある口座」と「ない口座」のルールもアップデートされています。

今回は、ご自身のシニアライフや資産運用プランで迷わないよう、投資口座ごとのRMDの有無をすっきり整理して解説します!

RMDを知らずにTraditional口座にだけ投資すると後で痛い目に合う。

RMD(Required Minimum Distribution)とは、IRS(内国歳入庁)が定めた「リタイアメント口座から毎年最低限引き出さなければならない金額」のことです。

これまで税金が繰り延べ(Tax-deferred)されていた口座に対し、「そろそろ引き出して税金を払ってくださいね」と国が催促する仕組みです。

💡 現在の開始年齢ルール

RMDを開始しなければならない年齢は、生まれ年によって決まっています。

  • 1951年〜1959年生まれ: 73歳から開始
  • 1960年以降に生まれた方: 75歳から開始

原則として、「お金を入れる時に非課税(税控除)になり、引き出す時に課税される口座(Traditional / Pre-tax)」はすべてRMDの対象です。

  • Traditional IRA(個人年金口座)
  • Traditional 401(k) / 403(b) / 457(b) (一般的な会社提供の401kなど)
  • SEP IRA / SIMPLE IRA (自営業者や小規模企業向けのIRA)

⚠️ 注意ポイント:会社ごとのルール違い

  • IRAの場合: 複数のTraditional IRAを持っている場合、それぞれの残高をもとにRMDの総額を計算し、どれか1つのIRAからまとめて全額引き出すことが認められています。
  • 401(k)などの職場口座の場合: 複数の会社で401(k)を持っている場合、それぞれの口座から個別にRMDを引き出さなければなりません。

【現役を続けている場合の特例(Still-Working Exception)】 73歳(または75歳)を過ぎてもその会社で現役で働いており、かつその会社の株を5%以上所有していない場合は、その現在働いている会社の401(k)に限り、退職するまでRMDを遅らせることができます。ただし、過去の古い会社の401(k)やIRAは遅らせることができません。

一方で、「すでに入金時に税金を支払っており、将来は非課税で引き出せる口座(Roth)」「通常のアフタータックス口座」には、原則として生存中のRMDはありません。

  • Roth IRA
  • Roth 401(k) / Roth 403(b) (★法改正で大きく変わった点!)
  • 通常の課税口座(Taxable Brokerage Account) (株や投信の一般特定口座)

🌟 SECURE 2.0法による嬉しい変更

以前は、同じRothでも「Roth 401(k)」にはRMDの義務があり、それを避けるために退職時にRoth IRAへロールオーバー(移管)する手間がありました。しかし、2024年以降、Roth 401(k)などの職場Roth口座も、生存中のRMDが完全に免除されました!

口座のタイプ生存中のRMDの有無備考
Traditional IRAあり複数口座分を1つからまとめて引き出し可能
SEP / SIMPLE IRAあり自営業者向けも対象
Traditional 401(k) / 403(b)あり口座ごとに個別に引き出しが必要
Roth IRAなし生きている間は引き出し義務なし
Roth 401(k) / 403(b)なし2024年以降、不要になりました!
通常の証券口座 (Taxable)なしいつでも自由に売買・引き出し可能

※注意:どの口座であっても、本人が亡くなり「相続(Inherited)」された口座になった場合は、Rothであっても10年以内に引き切る必要があるなど、別のRMDルール(相続人向けのルール)が適用されます。

まとめ:引き出したRMDはどうする?

RMDで引き出したお金は、必ずしも使って消費してまう必要はありません。 税金を源泉徴収(または確定申告で支払い)した後の残りのお金は、通常の課税証券口座(Taxable Brokerage)に移して、インデックスファンドなどで運用を続ける(In-kind transfer等)ことが可能です。

ペナルティを受けないためにも、ご自身の年齢と口座の種類を一度チェックしてみてくださいね!

次回は、なぜRMDを気にしなければならないか、の具体的な点を見ていきます。

(免責事項:本記事は一般的な情報提供を目的としています。個別の税務や投資判断については、必ず公認会計士(CPA)やファイナンシャルプランナーなどの専門家にご相談ください。)

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